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高橋 幸司; Illy, S.*; Heidinger, R.*; 春日井 敦; 南 龍太郎; 坂本 慶司; Thumm, M.*; 今井 剛
Fusion Engineering and Design, 74(1-4), p.305 - 310, 2005/11
被引用回数:13 パーセンタイル:65.32(Nuclear Science & Technology)核融合炉におけるECランチャー用銅コーティングダイヤモンド窓を開発した。ダイヤモンド窓は周辺冷却で設計するが、そのディスクエッジに銅コーティングを施し、エッジが破損したとしても冷却水が伝送系内に浸透しないという機能を持つ。また、冷却構造を付加するためにディスクエッジにアルミロウ付けでインコネル製筒を接合するが、銅コーティングはそのロウ付け部の腐食防止にも効果的である。この窓の冷却性能を調べるため、170GHz、大電力伝送実験を行った。高周波パワーは55kW、パルス幅は3.0秒である。この時の温度上昇は45度程度となり、tan=4.410,熱伝導率1.9kW/m/Kでの計算結果とよく一致する。実験で使用したダイヤモンドは誘電損が通常より20倍程高く(4.410)、今回の実験で得られた温度上昇(誘電損失)は、実際使用する高品質ダイヤモンドにおける1MW伝送と同レベルである。本実験結果から、銅コーティングは冷却性能を阻害しないことを実証した。また、窓エッジ破損によるトラブルも回避できるという観点から、銅コーティングによりダイヤモンド窓の信頼性が向上したと言える。
高橋 幸司; 小林 則幸*; 春日井 敦; 坂本 慶司
Journal of Physics; Conference Series, 25, p.75 - 83, 2005/00
ITER水平ポートランチャーの構成機器、例えば、可動ミラー,導波管伝送系,ダイヤモンド窓の開発における最近の進展について報告する。可動ミラー開発では設計・解析を中心に、冷却水供給用のスパイラル配管の繰り返し応力試験等も実施し、現実的な可動ミラー系の構造を確立した。ダイヤモンド窓開発では、窓表面あるいは内部において発生する可能性があるクラックと、冷却している窓周辺までの到達を仮定したときに起こり得る冷却水漏洩を防止することを目的として、周辺部に銅コーティングした窓を開発し、1MW級相当の大電力実験を行った。その結果、温度上昇は従来窓と比べて大きな変化は無く、コーティング部には問題となり得る熱応力も発生しないことを実証し、銅コーティングによりダイヤモンド窓の安全性が向上することを明らかにした。
河野 康則; 千葉 真一; 井上 昭*
Review of Scientific Instruments, 75(1), p.279 - 280, 2004/01
被引用回数:12 パーセンタイル:53.63(Instruments & Instrumentation)トカマク装置JT-60Uにおける電子密度診断のための赤外COレーザ干渉・偏光計測において、CVDダイヤモンド板を真空窓として適用することに成功した。従来のジンクセレン窓と比較して、ダイヤモンド窓では、窓部で発生するファラデー回転成分を無視できるほど小さくできた。結果として、偏光法によるトカマクプラズマでのファラデー回転測定の改善を得た。
高橋 幸司; 坂本 慶司; 今井 剛; 春日井 敦; Heidinger, R.*; Thumm, M.*; Moeller, C. P.*
Proceedings of IAEA TM on ECRH Physics and Technology for ITER (CD-ROM), 7 Pages, 2003/00
ECランチャーには先端可動型と遠隔駆動型がある。前者のキーコンポーネントである先端ミラー(銅合金)について1ビーム当たり1MW,CWという条件の下に熱解析を行い、ミラー表面で最高温度333C,熱応力136MPaが生じることが判明した。応力は許容応力(200MPa)以下である。後者についてはRF伝送試験を行い、設計通りの放射角度範囲(-1212)で95%以上という高効率伝送に成功した。中性子を照射したダイアモンド窓(10n/m:ITERでの想定量より23桁多い)について、RF伝送試験と圧力試験を行い、0.48MW-30sec及び0.2MW-132secの伝送と耐圧力0.4MPa(ITERの設計条件の2倍)を実証し、ダイアモンド窓がITERで使用できる見通しを得た。
高橋 幸司; 坂本 慶司; 春日井 敦; 今井 剛; Brandon, J. R.*; Sussmann, R. S.*
Review of Scientific Instruments, 71(11), p.4139 - 4143, 2000/11
被引用回数:14 パーセンタイル:62.89(Instruments & Instrumentation)核融合炉に必要な電子サイクロトロン波加熱(ECH)装置において、炉の真空及びトリチウムとECH装置の発振部(ジャイロトロン)及び伝送系を分離するためにダイヤモンド真空窓を使用する。ECH真空窓は真空容器(第一隔壁)と同等の境界となり、例えば、ITERの第一隔壁の圧力条件として、耐圧5気圧となっているが、ダイヤモンド窓もその条件を満たす必要がある。それを調べるために実機大のダイヤモンド窓(厚さ2.25mm,有効径70mm)を制作して圧力試験を行い、条件の2倍以上となる耐圧10気圧を実証した。また、10気圧の瞬時及び10分間の負荷にも耐えることを実証した。さらに、ABAQUSコードにより応力計算を行い、実験と計算のよい一致を示すとともに、今後のダイヤモンド窓設計に役立つ設計指針を得た。
春日井 敦; 坂本 慶司; 高橋 幸司; 恒岡 まさき; 今井 剛; O.Braz*; M.Thumm*
JAERI-Research 97-020, 7 Pages, 1997/03
原研ではITER協力のもとにドイツのカールスルーエ研究所と共同で、化学気相成長法による大口径ダイヤモンドディスクの大電力高周波実験を、原研のジャイロトロン試験装置を用いて行った。ダイヤモンドは低い高周波損失係数(0.5~210)、非常に高い熱伝導率(常温において銅の約5倍)を持つので、水による周辺冷却が可能であり、ジャイロトロンなどの大電力高周波窓として最適である。実験では170GHzの大電力高周波(170kW-100ms)を用い、直径96mm、厚さ2.23mmのダイヤモンドディスクの中心部の誘電損失係数が1.310、熱伝導率が約1800W/mKであると評価できた。この結果からダイヤモンドディスクは大電力高周波窓として有望であることが確かめられた。
Braz, O.*; Thumm, M.*; 春日井 敦; 坂本 慶司; 高橋 幸司; 恒岡 まさき; 今井 剛
22nd International Conference on Infrared and Millimeter Waves Conference Digest, p.144 - 145, 1997/00
原研ではITER協力のもとにドイツのカールスルーエ研究所と共同で、化学気相成長法による大口径ダイヤモンドディスクの大電力高周波実験を、原研のジャイロトロン試験装置を用いて行った。ダイヤモンドは低い高周波損失係数(0.5~210)、非常に高い熱伝導率(常温において銅の約5倍)を持つので、水による周辺冷却が可能であり、ジャイロトロンなどの大電力高周波窓として最適である。実験では170GHzの大電力高周波を用い、直径96mm、厚さ2.23mmのダイヤモンドディスクの中心部の誘電損失係数が1.310、熱伝導率が約1800W/mKであると評価できた。この結果からダイヤモンドディスクは大電力高周波窓として有望であることが確かめられた。
Braz, O.*; 春日井 敦; 坂本 慶司; 高橋 幸司; 恒岡 まさき; 今井 剛; Thumm, M.*
International Journal of Infrared and Millimeter Waves, 18(8), p.1495 - 1503, 1997/00
被引用回数:39 パーセンタイル:86.84(Engineering, Electrical & Electronic)原研ではITER協力のもとにドイツのカールスルーエ研究所と共同で、化学気相成長法による大口径ダイヤモンドディスクの大電力高周波実験を、原研のジャイロトロン試験装置を用いて行った。ダイヤモンドは低い高周波損失係数(0.5~210)、非常に強い熱伝導率(常温において銅の約5倍)を持つので、水による周辺冷却が可能であり、ジャイロトロンなどの大電力高周波窓として最適である。実験では170GHzの大電力高周波を用い、直径96mm、厚さ2.23mmのダイヤモンドディスクの中心部の誘電損失係数が1.310、熱伝導率が約1800W/mKであると評価できた。この結果からダイヤモンドディスクは大電力高周波窓として有望であることが確かめられた。